ある時代や分野において支配的規範となる「物の見方や捉え方」のことです。
パラダイム(paradigm)とは、ある時代や分野において支配的規範となる「物の見方や捉え方」のことです。狭義には科学分野の言葉で、天動説や地動説に見られるような「ある時代を牽引するような、規範的考え方」をさします。このような規範的考え方は、時代の変遷につれて革命的・非連続的な変化を起こす事があり(=天動説から地動説への変化など)、この変化をパラダイムシフトと呼びます。シフト前後の考え方に対して、優劣などの価値判断を行わない概念である点に注意してください。
ところでパラダイムと呼ばれる「物の見方や捉え方」には、いくつかの特徴があります。第 1 にパラダイムは、ある時代や分野において「多くの人に共有されて、支配的な規範として機能」します。また第 2 に、異なるパラダイムの間では「互いの考え方が相容れない」場合もあります。そして第 3 に、パラダイムは時に「革命的で非連続的な交代」を遂げることがあります。以上のような特徴を持つ「物の見方や捉え方」を表現する場合に、パラダイムの語が好んで用いられるようです。
科学・思想・産業・経済など、さまざまな分野で用いられる言葉です。例えば科学(物理学)の分野では、かつて「ニュートン力学からアインシュタイン相対論へ」のパラダイムシフトが起きています。また産業の分野では、現在「大量生産・大量消費社会から持続可能な社会へ」のパラダイムシフトが起きているようです。総じて「現状を打破するような、現状とは異なる枠組み」が求められているような時に、パラダイムの語が用いられているようです。
現在の意味のパラダイムを最初に用いたのは、科学史家のクーン(Thomas S. Kuhn)でした。クーンは著書『科学革命の構造』(1962年)の中でこの語を登場させ、「科学とは累積的に一定方向に成長するのではなく、時代によってパラダイムを変化させるもの」という新しい史観を提示したのです。この考え方が、科学のみならず思想・哲学の分野においても大きな影響を与え、最終的にはその他のあらゆる分野でも用いられる言葉になりました。
辞書などでは「規範・模範・範例・典型・理論的枠組み」などの訳語が用いられていますが、どれもパラダイムを表すには不十分な言葉かもしれません。また残念ながら、定まった訳語も存在しないのが現状です。ここは面倒でも「パラダイム(ある時代や分野において支配的な物の考え方)」などのような注釈表現を考えてみてください。もっとも、パラダイムのニュアンス(共有性/規範性/排他性/非連続性)を厳密に表さずに済むような場合も多いので、その場合は「枠組み」などの代替表現を試して下さい。
語形変化表パラダイムには「語形変化表」という意味があります。日本語では、用言の活用表がこれにあたります。例えばカ行五段活用「書く」の場合、未然形「か・こ」、連用形「き・い」、終止形「く」、連体形「く」、仮定形「け」、命令形「け」となります。
三省堂デュアル・ディクショナリーとは、
「大辞林第三版」、
「ウィズダム英和辞典第2版」、
「ウィズダム和英辞典」
をご購入頂くと、その辞書をウェブでも利用できる、辞書の新しい形態です。